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スーパーコンピューター「富岳」がHPCG・Graph500で10期連続世界1位を達成
富士通は2024年11月19日、理化学研究所と共同開発したスーパーコンピュータ「富岳」が、世界のスーパーコンピュータ性能ランキング「HPCG(High Performance Conjugate Gradient)」と「Graph500」において10期連続で世界第1位を獲得したと[発表]{target=“_blank”}した。この発表は米国ジョージア州アトランタで開催された国際会議「SC24」の場で行われた。 富岳は、2020年4月に試行的利用を開始し、2021年3月から正式稼働して以来、計算科学や産業応用に寄与する高性能コンピューティング(HPC)の分野で高い評価を受けているという。 HPCGとGraph500はいずれもスーパーコンピュータの性能を評価するランキングだが、各々の指標が異なる特性をもつ。 HPCGは、実際のアプリケーションで使われる計算処理に近い形でスーパーコンピュータの性能を測る指標であり、特に複雑な連立方程式を解く能力が重視される。これに対して、Graph500は大規模なデータ解析やネットワーク解析の性能を評価するランキングであり、ビッグデータやセキュリティ、AI分野での応用に直結する。富岳がこれら両方で第1位を維持していることは、社会課題の解決や産業応用におけるスーパーコンピュータの重要性を示している。 また、「富岳」は「TOP500」で第6位、「HPL-MxP」で第4位を獲得しており、科学技術や産業応用の幅広い分野で高い性能を発揮しているという。 :::box [関連記事:スパコン「富岳」を用いた国産大規模言語モデル「Fugaku-LLM」を公開--東工大・富士通など] ::: :::box [関連記事:理研 AI用スパコン「語岳」整備 「富岳」と組み合わせ「世界一」と同等性能確保] ::: :::box [関連記事:世界スパコン計算速度ランキングで「富岳」4位に後退、米国「フロンティア」首位維持] :::